
〜イスラエルの大地を感じる汚し表現〜
前回からデカールの貼り付けと、セミグロスクリアーのトップコートを済ませておきました。
デカール数は少なくて その点に問題は無いのですが、滑り止め加工をした部分には少し不安が有りましたが・・・

今回は問題なく貼ることが出来ました。
デカールソフターをたっぷりと塗ることで密着OKですね♪

サイドスカートのデコボコした部分も密着させることが出来ました。
という訳で心置きなくウェザリングに進んでいきましょう!

メルカバ戦車の資料を特に持っているわけでは無いので、以前に購入した雑誌特集を参考にウェザリングをしていきます。
今回はアーマーモデリング2022年1月号を主に参考にしました。
メルカバの画像や動画を見ていて特にイメージに残るのが、砂塵にまみれた姿。
特に黄土色の土が車体各所にこびりついているのが目につきます。
その独特のハードな汚れを再現する技法が解説されていますので、興味のある方は参考にされると良いと思います。

■足回りウェザリング(下地)
履帯や転輪には、Mr.ウェザリングペースト「マッドイエロー」を使って、乾いた砂が堆積したような質感を施します。
まずは筆で点付けしてから、乾燥後に綿棒で軽く叩くと自然な粉状の仕上がりになります。
車体の奥まった所にもしっかりと堆積させます。

ある程度付けたらゴム製のタイヤ部分は溶剤で拭き取っておきます。
キャタピラ部分にも見えるところはこびり付かせておきました。

アーマーモデリングの表紙も参考に車体前面にも付けておきましょう。

マッドイエローを塗った所だけ目立ってしまうので、タミヤアクリル XF-93「ライトブラウン(DAK 1942)を薄めてで全体を軽くフィルタリング。
ベースのグレーをほんのり砂色寄りにトーンアップし、乾燥地帯の雰囲気を出しました。
これで足回りのトーンが統一されて薄汚れた足回りが出来ました。

ゴム製のカバー部分や、車体前面にも適度に吹き付け、汚していきます。

ここまで来たらサイドスカートを取り付けてしまいましょう。
下から覗ける部分は十分なので、サイドスカートを含めたウェザリングを進めていきます。

■イスラエル特有の“黄土色”を再現
イスラエルの地形はネゲブ砂漠などの乾いた黄土が多く、車両も「砂+ほこり+焼けた金属」の独特な風合いをしています。
この色味を再現するために、タミヤのウェザリングマスターAセット(サンド/ライトサンド/マッド) を使用しました。
特に「ライトサンド」を車体上部の凹部に擦り付けることで、長時間走行で付着した粉塵を表現できます。
ついでに荷物カバー等の布部分にもドライブラシ的にこすり付けて立体感を出しておきました。

全体的なウェザリング、最後の仕上げとしてはこれを使いました。
サイドスカートを含めた車体下方を中心にタミヤアクリル ダークイエロー2を吹き付けて、その後アルコールを含めた筆でジャブジャブと上から下へ流しました。
所謂「アルコール落とし」技法ですね。自然なグラデーションと、プラス凹部に溜まる感じが再現できるので自然に仕上がります。
車体上部はガイアカラーのエナメル塗料 埃を全体に軽く吹き付け全体的な埃っぽさを再現、これで大体のウェザリングは出来た感じでしょうか?

車体側面の排気口には こちらもガイアカラーエナメルの煤(すす)を吹き付け。
かなり黒いグレーでいい感じに汚してくれます。

同じグレー系でも、砂の粒子や擦れ、退色具合を足していくことで一気に「生きた車両」になってきました。
サイドスカートや排気周辺の汚れの流れも、雑誌の作例写真を参考に配置。
この「均一ではない汚れ方」が、リアルさの決め手!
この後、墨入れやオイル汚れ等を足して満足するまでウェザリングを楽しみ完成させていきます。

■まとめ
今回のメルカバでは、イスラエルの砂漠特有のトーンを出すために「イエロー寄りのウェザリング」を徹底しました。
アクリル塗料やウェザリングペーストを層にして使うことで、立体的な砂汚れが再現できます。
次回は細部塗り分けとアクセサリーパーツの取り付けを進め、完成形をお見せします。
ではまた次回🖐️
💡使用アイテムまとめ
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タミヤ アクリル XF-93 ライトブラウン(DAK 1942)
- タミヤアクリルXF-88 ダークイエロー2
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Mr.ウェザリングペースト WP04 マッドイエロー
- ガイアカラーのエナメル塗料 埃
- ガイアカラーエナメルの煤(すす)
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参考資料:「アーマーモデリング 2022年1月号」
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