中国の模型メーカー【TAKOM】からⅢ号戦車M型が発売されました。
このメーカーは昨今の例にもれず精密再現が売りで、数年前にティーガーⅡの内部を完全再現し、そのうえ装甲の厚さまで1/35で再現したキットを発売した事などで注目を浴びました。
そんなメーカーなのですが、徹底再現のキットばかりじゃ気軽に買えないなぁ~と思ってた所、新たに「ブリッツ」というグレードのキットを発売。
こちらはなるべく部品点数を抑えながら、組み立てやすさを目指すシリーズとの事。
その実力は如何なものか?と購入してみました。
お値段税込5,170円です。
目次
意外にコンパクトなパッケージ
最近の戦車模型のイメージからすると分厚い箱を想像していたのですが、意外にも届いてびっくりのコンパクトサイズ!
最近のガンプラのハイグレードぐらいの大きさしかありません。
お値段もそこそこするものなので、なんだか拍子抜けしましたが、プラモも男も中身で勝負ということでパーツを確認していきましょう。
中身を見てみるとこれまた最近のキットにそぐわず箱の中身もかなりスペースに余裕のある感じです。
【ドラゴン】のキットなど一度箱を開けて中身を確認してしまうと、もう元通りにしまうことが不可能なぐらいパーツぎっしりなことが多いので、 これ位のパーツ数ならすぐに組み立てられそうだ というイメージは沸きますね♫
気になるパーツの再現度は?
まず車体は箱組みで歪みもなくがっちりとした作りで、しっかりとディティールも繊細に再現されています。
この辺りが他の海外メーカーなどは 残念なことも多いので一安心♫
まず車体の出来栄え柄を確認することでで、全体的なキットの出来の良さとメーカーの成型技術が分かると思います。
その点このキットはかなりの好印象を持ちました。
シュルツェン*1を再現したキットはそのスタイルが魅力的な反面、鉄板の薄さの再現具合が気になるところではあります。
その点このキットの再現度はかなりの物ではないでしょうか?
もちろんエッチングパーツにはかないませんが、やはりプラパーツでのお手軽さも捨てがたいものが有ります。
お手軽キットとはいえこの辺りは抜かりなし!良い感じですね。
裏側には押し出しピン跡がありますが、軽くやすれば処理できるレベルのものです。
また裏から見ても、縁だけなく全体的に薄くて好印象です。
砲塔、雑具箱も基本的な部分は一体成型で抜かれていますが、どの面もディテールがしっかりしていてシャープ、溶接痕もしっかりと再現されています。
また車体同様歪みも無く、見るからに作りやすそうな感じです。
車体上面のパーツもほとんどが一発抜きですが、側面装甲はディテール再現のため別パーツとなっています。
パーツ数を減らすばかりでないこだわりを感じますね。
特にフェンダー上の滑り止めモールドの再現度は必見!!
肉眼では確認できないくらい細かいのですが、手で触ってみると細かいおろし金のような手触りでビックリです。
私もアップにした画像で分かりましたが、ムチャクチャ細かい滑り止めが再現されてるんですね!!
履帯のディテールは?
履帯は部分連結式を採用しています。
モールドも最近のタミヤと比較しても、勝るとも劣らないディテール。
ゲートも細くて整形しやすそうですね。
また、驚いたのが履帯のセンターガイドの穴が再現されている事。
多少バリが有るパーツも有りますが、これを1パーツで抜いてあるお手軽さを考えたら些細な事ですよね。
細部をチェック!
タミヤのキットでは省略されている吊り上げフックの正当な形とディススモークチャージャーの切込みまで再現。
ホイールの溶接痕やゴムリム部分のロゴまで再現💦
ジャッキ台、消火器のディテール、画像でアップにしても申し分なし。
車外装備品のクランプの取っ手は再現されていますが、穴は抜けていません。
ただし、そのモールドは実物同様薄く再現されています。
この取っ手の穴を再現したキットは他社には有りますが、プラスチック成型の限界か分厚くモールドされています。
穴を再現するか、もしくは薄さを再現するかは好みの分かれるところですね。
車体前面の増加装甲もスライド金型でキレのあるモールドですね。
主砲身も同じくスライド金型で一体成型され、砲口の縁の薄さも再現されています。
整形の手間が無いので嬉しいところ。
最低限かつ最適のエッチングパーツ
車体に装着するシュルツェンはエッチングパーツで再現されています。
砲塔部よりも大きく、曲げる加工もしなくてよいならエッチングパーツを使っても難易度は上がらないだろうという判断でしょうか?
この位なら初心者の方でも躊躇なく組めそうですね。
その他付属品
組立説明書は家電製品のそれのように薄い冊子式で、少し小さいですが塗装説明もカラーでされているので分かりやすいです。
塗装パターン4種類分のデカールが付属していました。
まとめ
以上作りやすさを重視してシリーズ展開されている【TAKOM】ブリッツシリーズのⅢ号戦車M型でした。
作りやすさを重視といえどそのディテール再現に妥協は微塵も無く、全体的に非常にパーツ精度は高くバスタブ型に成形された車体にも一切の歪みも無い上に、シャープな成型で非常に魅力的なキットです。
エッチングパーツの使用もごく一部に抑え、ほとんどのパーツがプラスティックで成型されているので、初心者の方にもお勧めできますね!
ガラス部分の透明パーツなどの再現は有りませんが、Ⅲ号戦車の場合車体前面の部分位しか目立つ所は無いので、気になる方は透明プラ版等ですぐに再現できるでしょう。
【タミヤ】のキットに慣れた方は、挑戦してみるのも良いと思いますよ!
よろしければ応援よろしくお願いしますね!
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓